
| STOP! NUCLEAR WASTE CAMPAIGN |
日本の原発に由来する核のゴミ・危険な放射性物質をヨーロッパから、ホーン岬をまわり南米の国々から経済水域に入るな、と軍艦まで出動されたり、カリブ海などの島国諸国の反対を無視して強引にパナマ運河を通ったり、またはこっそりとアフリカ南端の喜望峰さらにオーストラリアを迂回して、と次々に運んできています。世界中の批判をあび、その輸送船は「浮かぶチェルノブイリ」などと言われています。
その原因は、たまる一方の使用済み燃料を原発から運び出すため「再処理」という方便をつくって核のゴミをイギリス・フランスに送り、国の政策として原発のつけを先のばしにしてきたからです。とうとう「トイレ無きマンション」―
原発を動かし続けて30年以上もかさんだつけが回ってきました。
東電社長で、電気事業連合会会長だった荒木浩は「原子力を始めた当初は(高レベル放射性廃棄物は)一生使っても豆粒一つぐらいと思っていた」「電気事業者でありながら、原発廃棄物処理がこんなに大変な問題であることを初めて知った。」と本音を漏らしました。(98年4月24日の原子力委員会 高レベル放射性廃棄物処分問題懇談会の席上 ― 朝日新聞4月25日)
原子力委員会専門委員、京都大学大学院エネルギー科学研究科の神田啓治先生は、原発導入当初に放射性廃棄物の事をどう考えていたかを「再処理してくれるところがあとを引き受けてくれるだろうという仮想と甘い期待が
ありました。イギリスが最初に再処理した高レベル廃棄物は持ち返れということを決めたときはぶったまげまして、フランスもすぐに決めてしまったので大変驚いた」と話しています(2000年7月4日川崎で行われた科学技術庁の放射性廃棄物シンポジウム)。イギリスとの再処理契約では1971年は核のゴミの返還義務はありませんが、1977、78年の契約から返還義務が折りこまれたのです。
――経済産業省資源エネルギー庁の第1回高レベル放射性廃棄物シンポジウムに参加した
佐藤みえ(核のゴミキャンペーン)発言より
再処理は核のゴミ問題の解決策ではありません。危険で放射能汚染をもたらす以外にも、経済的にも破綻しているのです。原子力、エネルギー政策の転換すべき時はとっくに来ているのですが、当事者には残念ながらその能力はなく、かえって利権の温存のために、より不合理な抜け道を作ろうとしています。
近ごろ国会でろくな論議もせずバタバタと作られているいろいろな法律がその典型です。原発振興特別措置法(2000年12月成立)では、原子力施設の周辺自治体に「交付金」とは別に、使いみちを限定しない補助金が新たににばらまかれることになりました。
特定放射性廃棄物の最終処分に関する法律では、高レベル放射性廃棄物の処分費用は、電力会社が費用を電気代に上乗せして集め、原子力環境整備機構に支払うことになっています。電気の購入先を選べる一部大口需要家(この方式を決めた経済産業省など)を除く一般の消費者が選択の自由もなく負担するのです。再処理費用を電気代に上乗せする再処理引当金の制度(83年通産省省令)と同じ様なしくみです。
これから作ろうとしている「エネルギー基本法」では、地方自治体や国民に国の決めたエネルギー政策に(たとえそれがいかに不合理でも)従うようにする責務を課そうとしています。
核のゴミの深刻な問題をごまかし、おおやけに論議することもなく、20年も原発を増設し続けてきた無責任者たちは、さらにその不合理な原子力政策の「理解」を国民に求め、全国の子供たちに教科書の副読本を配るなど一方的な内容の押しつけ「教育」に莫大なお金をかけています。政策を変えずに「さあ国民の皆さん、真剣にごみのこと考えましょう」といわれてもなんの説得力もありません。ゴミ問題は発生源・もとから考えなければ。